某アダルトサイトで、「ありがとう」と「ごめんなさい」は魔法の言葉、という話を読んだ。

それで、綺麗だけどツンケンしてお小言ばかり言う総務のお姉さんに、試しに
「ありがとう」
と言ってみた。

仕事として当たり前だと思うような事は軽めに、ホントに助けてくれた時には、心を込めて感謝の気持ちを伝えるように言ってみた。
最初はビックリしていたみたいだけど、なるべくわざとらしくならないように言っているうちに、ボクも慣れてきて自然に言えるようになってきた。

するとお姉さんはあんまりお小言を言わなくなってきた。

新人のボクは色々としでかすので、その時は注意されるけど、以前のような冷たいトーンではなくなってきた。


ある日、帰りの電車でお姉さんと一緒になり、乗り込むとギュウギュウ詰めで、向かい合わせにくっついた格好になってしまった。

痴漢じゃありませんよ、という意思表示のために両手で吊り革を持つようにしていたけれど、お姉さんの胸の膨らみが僕の胸に当たっていて、ボクの鼻のすぐ下にお姉さんの頭がきていた。
全く身動きが取れない状態で、下手に動くとそれこそ誤解されそうなのでジッとしていたら、ボクの股間は大きくなってしまった。
股間もぴったりお姉さんの腹部に密着していたので、気づかれないかとハラハラしていたらお姉さんが少し顔を赤らめているように見えた。
気づかれている・・・。
停車駅で乗客が一気に吐き出され、ボクとお姉さんも人の波に押されてホームに降り立った。
「あの・・・ワザとじゃないですから・・・」

訳の分からない事をお姉さんに告げると、お姉さんは目を合わさずにしきりに頷いている。
取り敢えず、言いたかった事は解ってもらえたらしい。
その日はお互いに帰路につき、何事もなく数日が過ぎて行った。
次にお姉さんと一緒の電車になった時、ホームに降りたところでお姉さんに声を掛けられた。
「ねぇ神田くん。

ご飯食べて帰ろっか?」

家に帰ってもコンビニ弁当を食べるだけなので、ボクは素直に頷いた。
駅構内の洋食屋さんに入り、それぞれに定食を注文すると、お姉さんはビールを2本注文した。
「お疲れさま~」

軽くグラスを合わせて乾杯すると、ボクは少しだけビールを啜った。
「あれ?神田くん、飲まないの?」

「すみません、全くの下戸で・・・」

お姉さんは少し仰け反って見せて、

「そうなんだ。

神田くん、営業で飲めなかったら大変でしょう?」

と変に心配されてしまった。
「島田さんはお好きなんですか?」

「うん、好きな方だと思う」

と言うと、自分のグラスを空けた。
「へぇ、営業も大変だね」

島田さんはボクの話を聞きながら色々と仕事のヒントをくれた。
ボクに取ってかなりの驚きだったのは、20代半ばだとばかり思っていた島田さんが30ん歳だと言われた時だった。
「ええーっ!?全然見えないですね!」

島田さんはちょっと嬉しそうにはにかんで見せて、

「おだてたって何も出ないわよ」

と言ったが、ボクの驚きはマジだった。
そんな事が何度かあって、会社帰りに一緒の電車になった時は、途中下車をしては一緒にご飯を食べに行くようになった。
島田さんはボクの仕事の話を聞きながら、諭すでもなく叱るでもなく、さりげなく色んなヒントをくれた。
そんなある日の金曜日、

「神田くん、明日ウチくる?」

唐突に言われて面食らっていると、

「何か予定あった?」

と訊かれ、慌てて首を何度も横に振ると、島田さんはニッコリ笑って駅の名前と家までの簡単な地図を描いて渡してくれた。
「明日のお昼ぐらいに来て」

そう言うと、島田さんはくるりと背を向けて駅の雑踏の中に消えて行った。
「何を持っていったらいいのだろう」

悩んだ末に、島田さんの好きそうな赤ワインを1本買って、翌日島田さんちにお邪魔した。
「いらっしゃい、上がって」
「失礼しまーす」

女の人の部屋が珍しくてキョロキョロしてたら、

「恥ずかしいからあんまり見ないで」

と言われた。
「もう出来るから、そっちで待ってて」

綺麗に片づけられたリビングに通され、そこでもキョロキョロしながら待っていた。
「神田くん、お待たせ」

呼ばれて食卓を見ると、カルボナーラとサラダが並んでいた。
「美味しい!」

一口食べて、自然に声が出た。
「こんな美味しいカルボナーラ、食べた事ないです」

そう言うと、島田さんは凄く嬉しそうな顔をした後、ちょっと照れた風に、

「1人暮らし、長いからね」

と言ってみせた。
いつものようにお喋りをしながらランチを済ませ、一緒に台所に立って洗い物の手伝いをした。
洗い終わって手を拭いたところで、ボクは思い切って島田さんを抱き締めた。
「神田くん…」

ボクは足がガクガクしてまともに立っていられないくらいだったけど、島田さんにキスをした。
唇を離すと、島田さんは、

「あっちへいこっか…」

と言って、ボクの腕に軽く手を添えてリビングのソファに並んで座った。
何だか気まずくて黙ったままでいると、島田さんが口を開いた。
「すっごい、震えてたね」

ボクは恥ずかしくて、目を伏せた。
「あ、ゴメン。

でも、1つ聞いていいかな?」

ボクが顔を上げて、島田さんを見つめると、

「あの…もしかして、初めて?」

ボクは真っ赤になって、顔を伏せるしかなかった。
友達との付き合いでそういうお店に行った事はあるけど、普通の女の子とはなかった。
でもそんな事、女の人には言えない。
「そうなんだ」

島田さんは立ち上がってクローゼットを開けると、バスタオルを取り出した。
「バスルームそこだから、シャワー浴びてきて」

バスタオルを渡されながらそう言われ、もう自分の頭では考えられなくて言われるがままに従った。
リビングに戻ってみると、ソファーはベッドに早変わりしていて、

「ベッドに入って待ってて」

と言われ、バスタオルを剥ぎ取られた。

手で前を隠しながら慌ててベッドに潜り込むと、バスルームからシャワーを流す音が聞こえた。
バスタオルを巻いてバスルームから出てきた島田さんは、ベッドの脇に立ち、ボクの前でゆっくりタオルを開いて見せた。
驚くほど色白で、まるで美術の教科書で見たビーナス像のような島田さんの裸体が目の前に現れた。
「!」

途端に一旦落ち着きを取り戻していたボクの分身は、再びびっくりマークになった。
倉田さんはボクの横に腰掛け、優しくボクの頭を自分の胸に引き寄せると、自分のおっぱいを吸わせてくれた。
ボクは、島田さんのふくよかな胸を揉み、夢中になって乳首を吸った。
「神田くん、慌てないでいいから」

そう言って、島田さんはボクの頭を胸から離すと唇を重ねてきた。
凄く優しいキスで、ボーっとしかけたら、柔らかい舌がぬるっと入ってきて、島田さんの細い指がボクのものを優しく包んだ。
「あっ…」

思わずボクが声を漏らすと、島田さんはゆっくりとボクの上半身をベッドに寝かせ、自分は腰掛けたまま前屈みになってボクの股間に顔を近づけた。
島田さんが舌を尖らせてボクの分身に這わせている。
もうそれだけでボクは限界を迎えていたので、島田さんにパクッと咥えこまれた瞬間、ボクの溜まった精子は一気に吐き出された。
島田さんはごくりとそれを呑み込んで、そのまましっかりと舐めて綺麗にしてくれた。
ボクの下半身に顔を埋めたまま、島田さんの脚はボクの顔を跨ぎ、パックリと開いた女性器が目の前に現れた。
島田さんのそれはキラキラと光っていてとても綺麗で、ボクは自然に舌を割れ目に沿って這わすと、島田さんも再びボクをしゃぶってくれた。
存分に島田さんを舐め回したところで島田さんはボクの隣で仰向けになり、ボクが覆い被さるように身体を引き寄せた。
「そのまま、来て」

島田さんの手が添えられたまま、ボクは島田さんの中に入っていった。
ボクの先っぽが一番奥に当たった時、島田さんの舌がボクの唇を誘った。
腰に添えられた倉田さんの手のリズムに合わせて、ボクは島田さんを突いた。
優しくて蕩けるようなエッチだった。
島田さんの中でイってしまった時も、ボクの身体を優しく抱いて、

「今日は大丈夫だから、安心して」

と言ってくれた。
それから、土曜日はこうして島田さんの個人レッスンを受けるようになった。
仕事の事も女の人の身体の事も、全部島田さんが教えてくれた。
「神田くんのエッチ、最高だよ」

褒められて伸びるタイプだったのか、段々とボクも上達してきて、島田さんを絶頂に導く事も出来るようになった。
「神田くん、凄いっ!あ、あ、あ、あ、あ、あ、あーっ!い、イク、イク、イクっ、あーっ!!」

射精しなくても、女の人がエクスタシーを感じてくれると凄い喜びになる事も、島田さんがいてくれなければ分からなかった。
島田さんとそういう関係になって1年が経った頃、ベッドの中で島田さんに言われた。
「神田くん、そろそろ卒業だね」

「どういう事ですか?」

「もう、男の子じゃなくて、立派な男の人だよ」

「・・・」

「仕事は出来るし、女の人の扱いも上手になった」

「島田さん、それって別れ話をしてます?」

ボクが目を覗き込むと、島田さんは頷く代わりに目をしっかり閉じてからゆっくりと開いて、イエスの意思表示をした。
「えっ?どうしてですか?ボクじゃダメなんですか?」

「そんな風に言ってくれて、ありがとう。

でも、私、神田くんより、10(とお)も上だよ」

「そんなの関係ないですよ!」

「神田くんには、これから若い綺麗な子がたくさん言い寄ってくるよ」

「僕が好きなのは、島田さんなんですよ!」

ボクは島田さんの脚を割って身体を滑り込ませると、素早く島田さんの割れ目を探し当てててそのまま押し込んだ。
「ああ、いいっ!」

島田さんは、とても幸せそうな顔をしてくれた。
「島田さんは、ボクが居なくなっても平気なんですか?」

ゆっくりと突きながらボクは尋ねた。
島田さんはただ、いやいやをするように首を左右に振っている。
ボクは腰の動きの速度を次第に早めると、島田さんに訊いた。
「島田さん、本気なんですか?」

島田さんは、快感に耐えるように眉間に皺を寄せながら、

「神田くんのためなの」

と言った。
「そんな身勝手な言い分、納得できません」

ボクはどんどん激しく島田さんを突いて、昇り詰める寸前で、

「別れませんからね、いいですね!」

と言って聞かせ、島田さんが哀願するように頷いたのを確かめてから、昇天させた。
「神田くん、ずるいよ」

でも、島田さんの声は思いっきり甘えていて、ボクは安心した。
ボクはこっそりゴムを外すと、再び島田さんの中に入り、もう一度オルガの淵に誘った後、そのまま思いっきり精液を吐き出した。

敏感に感じ取った島田さんが慌てて起き上がろうとしたけど、ボクは島田さんを組み敷いたまま、ボクの精子が島田さんの子宮に届くのを祈った。
「産んじゃうよ。

結婚してくれなくても、リクの子供だから、産んじゃうよ」

島田さんは、初めて僕を名前で呼んだ。
ボクは頷きながら言った。
「ありがとう、ゆうこ、愛してるよ。

ずっと一緒にいようね」

島田さんはそれを聞いて、頷きながら泣いてくれた。
「ありがとう」

を心を込めて言ってみたら、ボクに大切な人ができた。
■続き
「なぁ、島田さん、最近感じ変わったよなぁ」

「うん、前はもっと怖い感じでさぁ、何か頼みにくいっていうか・・・」

「そうそう、でも何かこう、柔らかくなったよなぁ」

社員食堂で1人で食べていたら、後ろの方で先輩社員たちが話しているのが聞こえた。
「リク、今日は1人?」

顔を上げると、島田さんがトレイを持って立っていた。
「うん」

僕たちはもう会社にも内緒にしないでおこうと話し合っていたので、向かいの席に座るよう促した。
と同時に、後ろの方でコソコソ話をするのが聞こえた。
その2人が席を立って、出ていくところを顎をしゃくって島田さんに合図しながら言った。
「さっき、あの2人、ゆうこのこと話してたよ」

「あぁ、システムの2人ね・・・どうせ悪口でしょ」

島田さんは味噌汁のお椀に口をつけながら言ったが、ハッと目を上げて、

「やだ、わたし、また、嫌な目してた?」

ボクはゆっくり首を振って、

「大丈夫、それに、あの2人は褒めてたよ」

「誰を?わたし?」

「うん、ゆうこのことだけど、ちょっと鼻が高かったよ」

頷きながら言うと、島田さんはちょっとはにかんで、嬉しそうに微笑んだ。
「リクのお蔭だよ」

「えっ?」

「前の自分は、嫌いだったの」

「そうなんだ」

「総務って元々嫌われ役なところあるし、甘い顔するとどんどん無茶言ってくるし・・・」

「ボクも反省しないとね」

「でも、リクと話すようになってから、"ああ、こんな話し方できるんだぁ"って思うようになって」

「お褒めに預かり、光栄です」

ボクは照れ隠しに芝居がかった言い方をした。
「ありがと、大好きだよ」

島田さんは、周りを気にして、最後だけ小声で言った。
「ねぇ、ホントにウチが先でいいの?」

島田さんは、どちらの実家に先に挨拶に行くかを訊いている。
「うん、反対されるとしたら、若輩者のボクの方だろうから・・・」

「10も年上の姉さん女房も、簡単ではないんですけど・・・」

そういうと、僕たちは顔を見合わせて、笑った。
でも、本当の試練はそんなことではなかった。
ボクと島田さんの噂が社内で広まっていった時、1人の女性社員に言われた。
「神田さん、島田さんと付き合ってるんですか?」

「はい、お付き合いさせてもらってます」

「こんなこと言いたくないんですけど、気を付けた方がいいですよ」

「えっ?」

「島田さん、技術部の部長さんのコレなんですって」

その同僚は、自分の小指を立てて見せた。
そういえば、島田さんは総務に移る前、技術にいたと聞いていた。
「そう・・・教えてくれてありがとう」

ボクがあまり取り合わなかったので、同僚は面白くなさそうに離れていった。
「ねぇ、リクぅ、聞いてる?」

その晩、島田さん家でご飯を食べた後、島田さんが言った。
「えっ、なに?」

「だからぁ、ウチ来るとき、何着ていく?」

「ああ、何でもいいよ・・・」

島田さんは、ボクの正面に座って、ジッとボクを見つめた。
「どうしたの?」

「ううん、何でもない」

「何でもなくない。

今日のリク、おかしいよ」

「・・・」

「ねぇ、何かあった?」

島田さんは、ボクの心の動きなんか全てお見通しだ。
ボクは、思い切って口を開いた。
「あのさぁ・・・、ボクって、何人目?」

途端に島田さんは暗い顔をして、聞き返した。
「男の人って、そういうこと気にするの?」

「いや、男とか女とか関係ないと思うけど・・・」

長い沈黙の後、島田さんは重い口を開いた。
「ねぇ、それって、言わなきゃダメ?」

女の人にそんなことを言わせるのは最低だと思ったけど、自分の弱い心に負けてしまって、頷いた。
「2人目」

「それって、技術部長?」

島田さんは、何の話かわからない様子だったけど、直ぐに思いついたように言った。
「会社で誰かに何か言われたんでしょう?」

ボクは目を逸らして、頷いた。
「リクは、私のこと、そういう女だと思う?」

ボクは慌てて頭を振った。
「けど・・・」

「けど、なに?」

「ゆうこのことは、知っておきたいんだ」

苦しい言い訳だった。
島田さんはちょっと溜め息を吐いて、呟いた。
「若いなぁ・・・」

「なに?」

「わたし、リクの顔見られないようなことしてないよ」

「・・・」

「10才年上ってことは、リクの知らない私がたくさんあるってことなんだよ。

自分の中にしまっておきたいことだってあるんだよ。


「・・・」

ボクが押し黙ると、島田さんは深い溜め息を吐いて、聞かせてくれた。
島田さんには、学生時代からの恋人がいて、25の時に結婚する予定だった。
恋人の上司は独身だったので、当時島田さんの上司だった技術部長夫妻に仲人を頼んでいたのだけど、社内で公表する前に恋人が事故で亡くなってしまった。
島田さんは落ち込んで、会社も休みがちだったのだけれど、技術部長は島田さんを立ち直らせようと色々と親身になって相談に乗ってくれていたらしい。
その時に、島田さんはよく泣いていたのでおかしな噂が流れたけど、部長は島田さんのプライバシーを気遣って周りに何も言わなかったという。
直ぐに噂は収まったものの、居心地が悪かろうという技術部長の計らいで総務部に異動になったという話だったが、島田さんは自分の不幸をいつまでも拗ねていて、人間関係も拗れていたと自己分析していた。
聞かなければ、よかった。
島田さんを、信じてあげられなかった自分が恥ずかしかった。

それよりも、大好きだった元カレと好きなまま離れ離れになっていたことが、ショックだった。
こんな子供のボクでは、到底太刀打ちできない・・・。
「ゆうこ、ゴメン・・・」

島田さんは、無理に笑って見せて、

「いいよ、昔のことだから」

「ホントに、ゴメン」

ボクは、自分が情けなくて、涙が出た。
島田さんは、ボクの後ろに回って、ボクの背中に抱きつくと、

「リクは、まだまだ、お子ちゃまでちゅねぇ」

と子供をあやすように言った。
「でもね、リクにはいずれ話すつもりだった。

今はちょっと心の準備ができてなかっただけ」

「・・・ゆうこ、ボクにも何でも訊いて、ボクも何でも話すから・・・」

島田さんは、ボクの背中に抱きついたまま、暫く身体を揺らすようにしていたが、

「ありがと、わたし、リクがそう言ってくれるだけで、十分だから」

ボクは、島田さんの腕をすり抜けて向かい合うと、島田さんの唇を求めた。
ブラウスを脱がせて、おっぱいをチュウチュウ吸うと、島田さんはボクの頭を優しく撫ででくれた。
そして、島田さんの中に入った時に告げた。
「もっと大人になるから」

「あふ」っと言いながら、島田さんは答えた。
「リク、ここはもう立派に大人だよ。

わたしを知ってるのは、もう、リクだけだよ」

後からわかったことだけど、ボクに告げ口をしてきた女の人は、会社の中でも噂好きの問題児だった。
でも、島田さんはその人の名前を聞いても何も言わなかった。
色々な感情が混ざったまま、ボクは、島田さんの優しさの中で、熱い精液を放って果てた。
「リク、信じてていい?」

ボクは、島田さんを抱きしめながら、何度も頷いた。
「ごめん、ホントにゴメン」

すると、島田さんは、甘えた声で耳元で囁いた。
「じゃね、リク、もう一回して」

ボクは再び島田さんに覆い被さると、島田さんの肉襞に入っていった。
■続き
「リク、はやくぅ」

島田さんはボクを急かすと、子供のようにはしゃぎながら、腕組みをしてきた。
ここに来る前、島田さんは昔の話をしてくれた。
「前のカレが亡くなってからね」

島田さんはボクの腕を枕にして話し始めた。
「世の中は不公平だと思った」

「神様もいないと思った」

「もう誰も好きになれないと思った」

"島田さん、もういいよ。

それ以上聞くと自分が恥ずかしくていたたまれなくなる"

ボクは島田さんに目で訴えたが、島田さんは続けた。
「自分は不幸何だから、愛想が悪くたって当たり前だって言い訳してた」

「仕事も最低限の事をしてればいいって拗ねてた」

「ホントに嫌な女になってた」

次々と語られる島田さんの心の闇を果たして受け止めきれるのか、ボクは心配になってきた。
「でもね、リクがそれを変えてくれたの」

「リクを見てて、"私、なんてバカな事してたんだろう"って」

「ああ、この人の近くにいられたらなぁって・・・」

島田さんの声がしなくなったので見てみると、島田さんは無邪気な顔ですやすやと眠っていた。
心を晒すってこういう事なんだ…。
ボクは島田さんの肩が冷えないようにブランケットをかけ直し、おでこに軽く唇をつけて"おやすみ"と言った。
明け方、島田さんのしゃくり上げる声で目を覚ました。
「どうしたの?具合でも悪いの?」

島田さんは、首を振ると、

「リクぅ」

と言って抱きついてくるとボクの下着に手を入れて握ってきた。
「好きすぎて、こわいよぉ…」

「大丈夫だよ」

ボクは子供をあやすように島田さんの背中をゆっくり擦ってあげた。
島田さんはボクを口に含み、唾液をまぶすとボクの上に跨って腰を擦り付けた。
「リク、ホント、本当に私でいいの?」

「ゆうこがいいんだ。

ゆうこじゃないとダメなんだ」

「嬉しい!」

島田さんは、そう言うと一気に昇り詰め、虚ろな目でボクに上半身を預けてきた。
ボクは島田さんの背中に腕を回して抱き締めながら、そのまま下から突き上げた。
「リク、また、イッちゃうよぉ、いいの?いいの?イッっちゃ・・・、あうっ!」

二人で同時に昇り詰めて果てるとボクたちはそのまま抱き合って眠った。
目が覚めると朝だった。
島田さんは、もう起きていて台所で朝食の用意をしていた。
「リク、今日、ちょっと出かけてくるね」

テーブルに向かい合って座ると、トーストをかじりながら島田さんが言った。
「どこ行くの?」

少しの沈黙の後、島田さんは言った。
「前カレのところ」

「えっ?」

「今日、祥月命日なの」

「…」

ボクが押し黙ると島田さんは心配そうな表情になって訊いた。
「ダメ?」

ボクは下唇を噛みながら、

「ダメって、言ったって行くんでしょ?」

と力なく言うと、島田さんはボクの後ろに回って腕を回してきた。
「リクが嫌なら行かないよ」

何だか分からないけど、涙が溢れた。
島田さんが優しいから?前カレとの事が悔しいから?違う、自分が子供で情けないから…。
「ボクも一緒に行っていい?」

そう言うと、島田さんは嬉しそうに“うん"と頷いた。
「リクはそう言ってくれると思ってた」

島田さんには敵わない。
ボクを見てくれているホントの大人の女性ってこういう人なんだとしみじみ思った。
「リク、はやくぅ」

島田さんはボクを急かすと、子供のようにはしゃぎながら、腕組みをしてきた。
そして、その人の墓石の前に立つと手を合わせて言った。
「ショウちゃん、お久しぶりぃ」

「この人が私の新しいカレです」

「リクくんといいます」

「私…、この人と幸せになります…」

「ごめんね…、ショウちゃん…」

最後の方、島田さんは涙声になっていた。
ボクは何も言えなくって、島田さんの肩を抱きながらショウちゃんの前で誓った。
"ボクがこの人を幸せにしますから、これからもボクたちを見守っていてください"

"ゆうこの好きな人でいてくれて「ありがとうございます」"と、心を込めて呟いた。

島田さんの家に戻ってから、ボクたちは厳かな儀式のように身体を重ねた。
ボクは島田さんをゆっくりと突きながら、いつまでも果てる事がなかった。
島田さんの綺麗な顔が快感で歪み、何度も何度も絶頂を迎え、その度にボクの名を呼んでくれた。
“ショウちゃん、確かにこの人をお預かりしました"そう心の中で唱えた瞬間、ボクの精子は島田さんの中に放たれた。
前カレの生まれ代わりがボクたちの子供になればいいのに。

そんな願いを込めながら、ボクは亀頭を島田さんの子宮口に押し付けた。

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